2020/6/1

うたこの学校が二ヶ月遅れで始まった。
入学式は親の参加無し。
クラスを半分に分けて、午前の部午後の部でしばらく授業を始めていくらしい。
先生は1日2公演ということだ。
帰ってきたうたことお風呂に入ろうとすると、名札を服から外してくれという。
外す時に突然おかしな感情が湧いてきた。
自分じゃない、人の名札を胸から外すのは初めてかもしれない。
けどなんだか懐かしい、どこかで記憶に残っている気がした。
自分が同い年の頃、やはり名札を外すことがまだできず、たしか母さんに外してもらっていたことを思い出した。
そうか、これは外してもらう側の記憶と外す側の記憶がごっちゃになっているんだ。

お風呂に先に入って待っていると、胸と下のところを手で隠して「いやーん」とふざけながら入ってきた。
多分しずかちゃんの真似だ。
あと何回お風呂に一緒に入るか、あと何回名札を外すかわからない
ひょっとしたらあとちょっとかもしれない。
それに感傷的になるほど親バカではないけど、今日ふっと沸いた不思議な思いを書き留めておくくらいのバカ親な僕だ。